利賀村の獅子舞


  福光町の獅子舞が終わった後5月3日からは、3日間かけて利賀村の春祭りが行われる。3日は北豆谷地区、
4日は坂上阿別当上畠岩渕利賀上村、利賀下村、大豆谷の各地区、5日は百瀬上百瀬地区の合計10箇
所で獅子舞が舞われる。それぞれの地域に奉納する神社があり、奉納が終わると集落を巡回する。
 

   利賀の中心地を境に、北部の北豆谷・大豆谷、利賀中心部の利賀上村・利賀下村・岩渕、南部の上畠・坂上・阿
別当、そして山を越えた東部の百瀬、さらに百瀬の南部の上百瀬と、それぞれ舞いの種類が異なっている。北豆
谷・大豆谷、百瀬及び上百瀬は胴幕に2人入る二頭立て、他の地区は一頭立て2列の百足獅子である。
 

 どの地区も、神社への奉納が終わると、各集落を一軒一軒順に回ってゆく。
 

 演目の特徴は、氷見獅子の影響を受けているためか、軽やかな調子の曲が多い。福光の5つの獅子舞は獅子
があまり動かず、曲も単一で、獅子取りがゆったりと舞っていた。対して、利賀全体では演目ごとに曲が異なり、獅
子取りも房付きの棒(獅子取り棒?)を手にする舞もあれば、長刀や刀を手にする舞もある。テンポも速く一つの演
目も比較的短い。福光の『睨み獅子』に対して、利賀の『舞獅子』といった感がした。

北豆谷
 北豆谷は、利賀の中心地より北に位置する。西側の利賀川と東側の高峰山に挟まれたやや小さな地区である。
集落は、山の斜面と、砺波市に通じる国道471号線よりやや下がった所にある。
 

 北豆谷地区は、2人獅子の二頭立てで舞われる。14時より国道に面した神明社に村や地区の役員が集まり、神
事を行う。その後で獅子方が回ってきて、舞を披露する。
 

 北豆谷地区の獅子舞は、2人が胴幕に入り2頭立ての夫婦獅子である。
 

 演目の中で、北豆谷独自のものと紹介されたのが、「三番叟(さんばそう)」と「姉ま獅子」である。「三番叟」は、
三番叟を中心として獅子取りがその両脇を固め、獅子を舞わさずに三人が踊るものである。「姉ま獅子」は、獅子
取りの代わりに着物姿の女の子が、手に花と扇を持ち舞うものである。

  下の演目は、左上から順に舞われた。演目の名前が解らないので、ご存じの方はご連絡下さい。
 

 北豆谷の獅子舞 【金蔵型】
@(演目1) A紙垂 B(演目3) C(演目4)
D三番叟 Eあねま獅子 F(演目7)  
坂上
  坂上地区は、利賀中心地より南方に位置し、そばの里があり人が集まる場所である。集落は山の斜面にある。八幡
宮は県道34号線より山の中へ少し入った場所にある。
 

 4日の11時より神事を行い、その後獅子舞が奉納される。獅子は大獅子で、胴幕の中には10人入る。

 演目の名称は不明であるが、新十津川町獅子神楽との接点があると思われるものが見られた。『純粋』の「長刀」、
『新派』の「ギオンバヤシ」の演目とほぼ同じ曲調や舞があり、このことからも利賀から伝えられた特徴の一つと捉える
ことができるであろう。

  正式な演目の名称をご存じの方は、是非お教え下さい。
 

 坂上の獅子舞 【砺波(五箇山)型】
@宮入 A祇園囃子 B(演目3) C(演目4)
D扇 E鎌 F(演目7)
祇園囃子?
G七五三
H薙刀 I(演目10)
祇園囃子?
J(演目11) K(演目12)
阿別当
  阿別当地区は、利賀川沿いの窪地にある神明社で舞いが行われた。阿別当は、利賀村の南に位置し、神明社は県
道34号線から少し下がった場所に位置する。集落は県道沿いや利賀川の周辺にある。14時過ぎから演目が始まった。
 

  獅子は大獅子で、胴幕の中には10人が入る。囃子には、笛と太鼓の他に鉦が入っている。この地区で鉦を使うのは、阿別当のみであった。

  正式な演目名をご存じの方は、お教え下さい。
 

 阿別当の獅子舞 【砺波(五箇山)型】
@祇園囃子 A七五三 B(演目3) C(演目4) D扇の舞
E(演目6) F(演目7) G(演目8) H(演目9) I(演目10)
上畠
  上畠地区は、坂上地区よりさらに山側に位置する。ここの集落も山の斜面にある。この地区はチベットとの交流があ
り、「瞑想の里」と言われる文化交流施設がある。上畠神明社で奉納時間が変更になったのか、開始時刻には間に合わなかった。そのため、映像は最初の方が欠けている。

  胴幕の中には、10人程が入る。他の地区と異なり、薙刀、鎌など武器を持ち獅子と対峙する舞が見られた。二人や三人で組む形も見られ、加賀獅子の影響がある者と考えることもできる。囃子の調子も、福光町の加賀獅子に似ている。

 上畠の獅子舞 【砺波(五箇山)型】
@三人舞(刀・鎌) A薙刀の舞 B鎌の舞
C京振り D三人舞(棒・薙刀) E四人舞
岩渕
 
 岩渕地区は、上畠と利賀のほぼ中間で、山側に位置する。県道34号線から山側に入り、杉の林に囲まれた蛭子社で
舞いが行われた。ここの集落も山の斜面にある。
 

  岩渕地区も大獅子で、胴幕の中には 8人が入る。15時半頃から演目が行われた。

 

 岩渕の獅子舞 【砺波(五箇山)型】
@祇園囃子 A(演目2) B七五三 C(演目4)
利賀(上村)
 
   時間の関係で、利賀神明社での奉納は見ることができなかった。その代わり、集落を巡回する場面を見ることができ
た。利賀の集落は、小中学校や行政センターなど、村の中心地となっている。国道471号線及び県道34号線の交わるところで、トンネルを通じて百瀬の集落ともつながる。
 

  利賀上村地区の獅子舞は大獅子で、胴幕の中には10人入る。舞いの特徴は、扇を使い多人数の獅子取りで舞う演目があることである。全体として獅子取りの数が多いようであった。
 

 利賀(上村)の獅子舞 【砺波(五箇山)型】
@刀の舞 A薙刀の舞 B扇の舞 C薙刀隠しの舞
百瀬
  5日の午前に、県道229号線沿いの熊野神社で奉納が行われた。百瀬の集落は、富山市や八尾市に向かう国道471号
線及び県道229号線に沿う、場所に位置している。集落の東側には百瀬川が流れている。10時半頃より演目が行われた。
 

  金蔵型で、三番叟が先導する。また、三番叟単独の舞もあり、独特の雰囲気がある。
 

  舞は北豆谷に似ているが、最後に金蔵獅子の演目がある。獅子とのやり取りの後、二人の獅子取りが煙草をふかし(ているまねをするのだが)、歓談する場面が印象に残った。

※演目が長いため、分割してあります(画像も少し粗くなります)。

 百瀬の獅子舞 【金蔵型】
@(演目1) A三番叟 B(演目3) C(演目4)
D(演目5)
E蛇獅子
F(演目7)
G金蔵
Hささら      
上百瀬
  利賀春祭り最後の獅子舞は、上百瀬の神明社で行われた。上百瀬は百瀬より南方(百瀬川の上流)に位置し、スキー
場や温泉などを抱える集落である。集落よりやや山側に神明社がある。11時半より演目が始まった。県道229号線から神明社に至る道が細くて長く、その道中の様子は迫力があった。

  演目は上百瀬とほぼ同様である。しかし、「キンゾウ」では百瀬の様な獅子取りの演技は見られなかった。

※1つの演目が長いため、画像が粗くなっています。

 上百瀬の獅子舞 【金蔵型】
@宮入?
A(演目2) B(演目3) C(演目4)
D(演目5) E(演目6) F(演目7)
G(演目8)
H(演目9) I金蔵 J(演目11) K蛇獅子

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