栗山町角田獅子舞

伝承年・伝承者   明治39年に香川県より深川市に伝えられた獅子舞(猩々獅子舞五段くずし舞)が、昭
和28年に現在の栗山町角田地区に伝えられた。
伝承元    元は香川県。
   讃岐型。二頭立て。
獅子の形態    雄獅子と雌獅子の胴幕にそれぞれ2人が入り、2頭立てで舞われる。
獅子取りの形態    猩々。
囃子方の形態    笛(横)、小太鼓、大太鼓、鉦。
    角田獅子舞は、他の獅子舞と違い、直接伝えられたものではない。讃岐地方から伝えられた「深川猩々
五段くずし獅子」が、昭和28年に角田地区へ伝えられたのが始まりである。讃岐型ではあるが、「浮かれ獅子」は角田獅子舞のオリジナルである。


  「本曲一」から「浮かれ獅子」まで、一つのストーリーを持つ。猩々の先導で二頭の獅子が歩いてくる。拝殿の前に来ると、「口上」が行われ、由来を読み上げる。口上が終わると、演目に入る。

  元旦には、角田神社境内で篝火舞として奉納される。雪が降る寒い中、多くの人が舞を見に足を運んでいるようである。「本曲」を舞っている間、猩々が御神酒を配っているのが印象深かった。
 

  演目全体が一つのストーリー性を持ち、見ている方も獅子と猩々のやりとりがおもしろく、興味深く鑑賞できた。
 

演 目

  ※ファイルが大きいため、一部分割してあります。
宮参り  神社境内へ入場する様子。
口上  口上(由来)については、欄外を参照。
本曲一  まず、猩々が寝ている間、「本曲一」「本曲二」が舞われる。「本曲一」は大きく比
較的ゆったりと二頭の獅子が舞う。「本曲二」は、同じ曲ではあるが、ややテンポを上げて軽やかに舞われる。
本曲二
猩々の舞(前)  獅子が舞い終わって、猩々が現れる。次いで「猩々の舞」では、手に柄杓を持った猩々が獅子の頭を柄杓で叩いたりして獅子をあやしに入る。次ぎに、腰に下げてある瓢箪から柄杓へ酒を注ぎ、獅子に飲ませる。酔った獅子(雄獅子)は、酒樽に頭を突っ込み酒を飲むが、猩々が気づき獅子を追い払うという、滑稽な動きがある。猩々と獅子は酔ってしまい、千鳥足になりながら二頭の獅子が舞う。
猩々の舞(後)
浮かれ獅子   猩々が寝てしまうと、一転して獅子が「浮かれ獅子」を舞う。
「由来」

 抑々 この獅子の頭を戴き 神命を慰め 或いは人家に是を廻して悪鬼を除くとゆう
 その源を尋ぬるに 昔唐にて諸葛孔明夷敵退治に向かいし時 猛獣を使う夷敵に苦戦
 軍師をなやませり 時に孔明 釈尊の昔を思い出し 数多くの獅子頭を誂え
 士卒に是を冠らせ戦いに挑みしたところ 諸々の猛獣皆気を失い 深山幽谷に遁走
 難なく夷敵を亡ぼせり 以来 獅子を廻して悪鬼を払い 国家安泰 家内安全 五穀豊穣の基とせり 

(中略)

 千秋万歳 角田獅子組 敬って申す

 

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